高広木材ストックヤードツアーに参加した話

新木場にある高広木材株式会社。弊社とはとても縁の深い会社なのですが(以前のブログ→新木場の高広木材を訪れた話)、そちらが不定期で開催している『ストックヤードツアー』に参加させて頂きました。

取扱商品の殆どがウエスタンレッドシダーだという高広木材の豊富な在庫現場を見れるこのツアー。
同社がレッドシダーの販売を開始した当初、当時まだ一般的でなかったこの輸入材を普及させるにあたり「いざ建築で必要となって在庫が無いのでは、この材が広く普及していかない。多少無理してでも自社在庫はたくさん持つ」というポリシーをかかげ今まで努めてきたそうで、その豊富な在庫を是非お客様に見て欲しいとスタートしたそうです。

オリエンテーションでレッドシダーの概要を説明してもらい、まずは新木場本社の社屋脇の倉庫を見学させて頂きました。既に大量のレッドシダーがありますが、ここにある在庫は全体の中の割合でいうとほんの数パーセントほどだそう。

 

続いて、車で数分のところにある若洲のストックヤードを案内して頂きました。こちらには規格外の大型の無垢板や原木の丸太などがあり、普段見ることの出来ないレッドシダーの姿を見ることが出来ました。日本の杉や檜とは全く違う、圧倒的なサイズです。

原木の丸太は製材されたものよりも遥かに強い芳香があり、とてもいい香りでした。今回同行した、レッドシダーが好きだという大工さんもとてもいい表情。

 

レッドシダーは木の髄(年輪の中心)が断面の中心に無いことがあったり、その他いくつかの要因から、比較的歩留まりが悪い木だそうです。製材する際に発生してしまう端材や、その他カタログには掲載できないアウトレット品なども高広木材では多数保管しているのですが、これらは何にも使われない場合、最終的には薪や紙の原料のパルプになるそうで、高級樹木レッドシダーの使い方としては非常にもったいないと感じました。高広木材の渡辺専務も「ぜひこれらを有効活用するためのアイデアが欲しい」ということを繰り返して訴えていらっしゃいました。

レッドシダーの魅力について熱心に語ってくださる高広木材の渡辺社長と渡辺専務。

大量に保管されるアウトレット品。年月が経っているものも多いが、出荷時に表面を研磨することで、美しいレッドシダーの色や木目が復活する。

 

最後は、また車で数分のところにある安政木材株式会社さんの工場を見学させて頂きました。こちらは木材の加工を専門にされている業者さんで、新木場エリアにある材木屋さんから持ち込まれる材をバンドソーやモルダーという機械を使って製材しています。こういった加工業者さんが新木場には数箇所あり、そのおかげで材木屋さんや自社で機械を持つ必要がないんだそう。

バンドソー(帯鋸製材)

 

安政木材さんの工場の裏手には、東京湾が広がっているのですが、ここは2〜30年ほど前までは丸太を浮かべて保管する貯木場だったそうです。フォークリフトやクレーンの普及によって今では水中貯木の光景は新木場では見られませんが、重機がない時代に人の手で丸太を動かすのは水中でなければ至難の技だったそうです。

その後、本社に戻り解散となりました。このツアーでは、インターネットやカタログでは知ることが出来ない、レッドシダーの魅力や流通の現状など貴重なお話が聞けてとても充実した時間でした。レッドシダーのアウトレット品にご興味がある方はぜひお気軽にお問い合わせ下さい。

こちらのツアー、建築業者さんや建築士さんなど、レッドシダーを使用してみたい方はもちろん、既にレッドシダーを使用したことがある方にも十分に意味のある内容かと思います。ご興味のある方は高広木材さんのウェブサイトよりお問い合わせ下さい。(一般の方の参加は不可。)

高広木材株式会社「ストックヤードツアー」のページはこちら

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